Album 11: だいぶ前に,銀座レモン社で委託品を衝動買いしたズマール。だいぶ低い価格設定で,2万円台だった。
当時は状態の悪いズマールだったら1万円台のものもあったように記憶している。
そのSummarのコンディションが,思いのほか良くて,レンズに曇りはないし,前玉に拭き傷もない。
クラシックカメラ好きの友人たちに見せたら,”怪しいなー,山崎光学の再研磨品じゃなの?”とか,
”銘板はSummarでも,中身が違ってるんじゃない?”とか,散々に言われもした。
しかし,山崎再研磨コーティング品で,2万円台はないでしょ。
よく見れば前玉にうっすら青白いコーティングが施されていて,モノコートと思われるが,
山崎光学の研磨品をWebで見たらパープルに反射するマルチコートに見えるので,
再研磨品コーティング品ということはないように思われる。
レンズのシリアル番号から製造年を見ると,1935年製であるのがわかる。
https://leicaism.jp/lens/leica-lens-serial-numbers.html
ズマールの製造は,大体大体1933-40年といわれているので,別に,後期に製造されたものというわけでもないようだ。
まあ,外観にも傷が少ないし,あまり使われることのなかった個体なのかもしれない。
何故安かったんだろう?
そういった個体のSummarで夕暮れの街を,絞り開放で撮ってみた。
絞り値以上に,ピントが浅く感じる描写で,
中・遠景を撮ってもピントの前後がいい感じにボケるというか流れる感じは,他のレンズではない個性かな。
フレアやゴーストの具合を見たくて街灯が入るように撮ってみたが,適度なフレアに好ましい印象を受けた。
心象風景的に,見えないものを撮るためには,最適なレンズかもしれない。
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